Power BI には最新の Microsoft AI 機能が搭載されているため、専門知識がなくても迅速に顧客の潜在ニーズなどのインサイトを発見できます。テキストや画像などから瞬時に必要なデータを抽出できるため、学習機能によってユーザーが見抜けなかったパターンの発見につながるでしょう。
また、データ分析基盤の構成要素である Azure Data Lake が含まれていることもポイントです。テキストデータ形式の CSV ファイルのような規則性のある構造化データと、文書や画像、動画音声などの非構造化データの両方を保管でき、大容量データを数秒で処理できるため、ビッグデータの活用も簡単に行えます。
レポートの作成・共有
Power BI では大量のデータを分析・可視化できます。データを複数のグラフやチャートにまとめられるため、会議資料や報告書の作成時に便利です。また PDF や CSV、Excel などさまざまなファイル形式での出力もできます。
なお、Power BI で作成したレポートやダッシュボードは他のメンバーとも共有できます。レポートやダッシュボードの閲覧・編集などのアクセス権を個別に設定できるため、セキュリティ面でも安心です。
データの自動更新
Power BI はデータが自動で更新されるため、Power BI Service へアップロードしたレポートのデータは、最新のバージョンで閲覧や分析ができます。 SharePoint などのほかのアプリで情報を編集した際も自動で更新されるので、手入力でデータを修正する手間や時間を短縮できることがメリットです。
1 日で最大 48 回更新されるので、データを取得し直す必要がなく、データ内容の不備も防げます。
Power BIのメリット
Power BI を使うメリットは次の通りです。
直感的にデータ分析ができる
さまざまなデバイスで利用できる
Microsoft 製品と相性が良い
Power BI のメリットについて把握し、日々の業務で活用してみてください。
直感的にデータ分析ができる
Power BI は、マウスやタッチスクリーンでアイコンやボタンを操作できる GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)が優れているため、直感的に操作できます。
膨大なデータを抽出したり分析したりする場合は高度なプログラミングスキルが必要ですが、Power BI であれば専門知識がなくてもデータ分析ができることがメリットです。
さまざまなデバイスで利用できる
Power BI は Windows や iOS、Android に対応しているため、さまざまなデバイスで利用できることも便利なポイントです。どのデバイスからでもアクセスできるため、すぐにデータの閲覧や分析ができ、外出先や在宅で仕事をする際に重宝します。
Microsoft製品と相性が良い
Power BI では Excel で作成したファイルからデータを取り込めたり、作成したレポートをPowerPoint で表示できたりと、 Microsoft 製品との相性が良いことも特徴です。 Power BI と Microsoft アプリは操作性も似ているため、普段からこれらのアプリを使い慣れている方には特におすすめできます。
Power BIの基本的な使い方
では、Power BI の基本的な使い方について紹介します。
1. データをインポートする
Power BI に Excel からデータをインポートする手順は次の通りです。
画面上部にある「ファイル」を開き「インポート」をクリックする
「インポート」と表示されたら 「 Power Query 、 Power Pivot 、 Power View 」をクリックする
ウィンドウが立ち上がったら、インポートしたいファイルを選択する
「 Excel ブックコンテンツをインポートする」と表示が出たら「開始」をクリックする
「移行が完了しました」と表示されたらインポート完了
Excel のデータを Power BI にインポートすることで、手動でデータを移す手間が省け、作業の効率化につながります。
ユーザー単位で利用できる Power BI Premium の利用料金は 1 ユーザーあたり月額 2,500 円です。 Power BI Pro で利用できる機能に加え、キーフレーズ抽出、言語検出など AI 機能を使った高度な分析やデータフローなどの機能も利用できます。
また、接続データの自動更新回数は 48 回で、1 レポートに含められるデータソースの容量も 100GB と、Power BI Pro を上回っています。
Power BI Premium(キャパシティ単位)
キャパシティ単位で利用する Power BI Premium の利用料金は月額 624,375円〜です。ユーザー単位ではなく容量単位になるため、利用者数が250人以上になる場合におすすめです。
ストレージ容量は 100TB あり、 Power BI Report Server によるオンプレミスのレポート作成もできます。なお、キャパシティ単位で利用する際は Microsoft Fabric のアカウントが必要です。
Power BIの活用事例
Power BI を活用することでAI の精度向上につながり、情報共有を効率化できます。ここでは具体的な Power BI の活用事例を 2 つ紹介します。
PowerBIの分析によりAIの精度向上を実現
電機メーカーの A 社では提供するサービスの品質を維持しながら業務量を削減するため、社内 IT のサービスデスクでチャットボットを導入しました。 Q&A データを学習させ、一問一答のチャットボットを製作できる AI サービス Azure Bot Service を使ったところ、ユーザーごとに質問の仕方が異なるため、聞き方によっては正確な回答ができないという課題がありました。
そこで Power BI を活用してデータの解析を実施すると、直近の正答率や質問の傾向を分析できるようになりました。結果、正答率の向上を実現し、業務効率化に成功しています。
PowerBIで大規模プロジェクトの情報共有を効率化
研究施設の建設工事に携わっている B 社では、数十社の協力会社と連携して作業を進めるため、進捗確認に時間がかかることが課題でした。そこで B 社は Power BI で工事進捗状況を可視化できるようにしました。
担当者がスマートフォンから Microsoft Forms で進捗を入力すると、 Power BI 上の図面に変更内容が反映されるため、リアルタイムで進捗状況を把握できるように。PowerBI の活用は工程管理をスムーズにし、建設業界のDXにも貢献しています。
PowerBIを活用してデータ分析をはじめよう
Power BI を活用することで、大量のデータをリアルタイムで分析できます。グラフやチャートなどで可視化することで、必要な情報をスムーズに取得することも可能です。分析結果をもとにチームでディスカッションすることで、新たな価値を生み出すためにも役立つでしょう。
またPowerBI はオンプレミス・クラウドを問わずさまざまなデータを用い、高度な AI 機能を活用したデータ分析ができることも特徴です。組織のニーズに合わせて上手く活用し、作業効率の向上を目指しましょう。