SharePoint と Teams の関係とは?使い分けや管理方法のポイントを解説

Teams でチームを作成すると、 SharePoint Online と自動で連携されます。しかし、関係性を理解していないとなぜ連携されるのかがわからず、かえって使い勝手が悪くなってしまうケースも少なくありません。

そこで、本記事では Teams と SharePoint Online の概要と関係性を解説した上で、使い分けや管理方法のポイントをお伝えします。 SharePoint と Teams の連携・統合のメリットや注意点、具体的なやり方を知りたい方はぜひ参考にしてください。

SharePoint と Teams の関係

SharePoint とは、社内向けの Web サイトを構築・公開することで、社員同士で情報を共有したり管理したりするためのツールです。

一方、 Teams はチームを作成し、そのなかでコラボレーションを行うためのツールです。チャットやオンライン会議、ファイルの共有、編集などが行えます。

SharePoint と Teams はどちらも社内もしくはチーム内でファイルを共有、保管、編集などが可能です。

SharePoint と Teams の関係性は深く、 Teams でチームを作成すると SharePoint Online と自動的に連携され、 Teams のクラウドストレージとして利用できるようになります。これにより Teams のチームにデータがアップロードされると連携したチームのサイトに保管されるため、どちらからでも閲覧や編集などが可能です。

ただし、 SharePoint と Teams は部分的に連携しているものの、完全に連携されているわけではありません。アクセス権の設定を適切に行わないと情報漏えいのリスクがある点は注意が必要です。

​​ ​SharePoint と Teams をどう使い分けるべき?

SharePoint と Teams は、ファイルやドキュメントの共有や保管など同じ機能を持っています。しかし、それぞれが持つ役割は異なるため、利用する用途や目的による使い分けがポイントになります。

​​ここでは、具体的に SharePoint と Teams でそれぞれが適しているケース​と具体例​を見てみましょう。​ 

SharePoint が適しているケース

SharePoint が適しているのは、社内規程やシステムの運用ガイドラインなど社内で正式に作成されたオフィシャルなストック情報の周知と保管です。

Teams が適しているケース

​​Teams が適しているのは、部署、プロジェクトチーム内でのセミナー企画書やタスク管理表といったフロー情報の共有、共同編集です。​​​

​​​​主な利用シーン​​ ​​​適したツール​​ ​​​理由​​
​​​会社の規程・業務マニュアルの管理​​ ​​​SharePoint​​ ​​​「公式情報」で長期保存が必要なため​​
​​​プロジェクトの進行管理・タスク共有​​ Teams​ ​​​チャットや共同編集が頻繁に発生するため​​
​​​部門別の資料共有​​ ​​​SharePoint​​ ​​​アクセス権を管理しやすく、整理された状態で保存できるため​​
​​​アイデアのブレスト・議論​​ Teams ​​​リアルタイムでの意見交換がスムーズにできるため​​

​​Teams と SharePoint の管理のポイント

​Teams と SharePoint の連携において適切に管理するにはいくつかのポイントがあります。ここでは、そのなかでも主な3つのポイントを見てみましょう。

​Teams と SharePoint の使い分けについて周知する

​SharePoint はオフィシャルなストック情報の共有や管理、 Teams はフロー情報の共有や編集など、それぞれの役割を明確にし、社内で周知することが重要です。自社内において役割に応じた使い方をマニュアル化するのがおすすめです。

​社内でのルールが曖昧なままだと適切な使い分けもできません。そのためには口頭による周知ではなく、明文化した上で、実際の業務や勉強会などを通じて周知していくことが重要です。

​権限の付与を適切に行う

​SharePoint と Teams の関係性でも触れたように、それぞれのツールは完全に連携しているわけではありません。プロジェクトによっては社内の人間であってもメンバー以外には秘密裡に進めていくこともあるため、閲覧や編集の権限付与は適切に行うことが重要です。

​SharePoint のアクセス権限は、閲覧しかできない「閲覧者」、一部のコンテンツを追加・更新できる「メンバー」、すべての権限を持つ「所有者」の3種類があります。アクセス権限を付与する際は、この3つのアクセス権限から役割にあわせ、適切に付与することで情報漏えいの防止につながります。

​定期的に権限や利用状況を確認する

​プロジェクトのメンバーは、異動や退職などで入れ替わるケースもあるため、定期的に権限や利用状況の確認を行いましょう。

​異動した社員や退職した社員のアクセス権限が放置されていると、不正利用が発生する可能性もあります。定期的に確認し、不要な権限を付与している場合は適切な権限に変更しましょう。

​SharePoint と Teams の違いを理解し、適切に使い分けよう

​SharePoint と Teams は似たような機能を持っているため、それぞれの役割を理解しないと効果的な活用が難しくなります。

​SharePoint は社内でのオフィシャルなストック情報の保管や共有、 Teams は部署やプロジェクト内でのフロー情報の共有や編集が基本的な役割です。違いを理解すると共に社内での周知を徹底し、効果的な活用を目指しましょう。

​また、 SharePoint と Teams は一部連携しているものの、完全な連携ではありません。そのため、特に権限設定は適切に行い、情報漏えいを防ぐ必要があります。

​ただ、人の入れ替わりが激しい場合、常に権限の確認をするのは容易ではありません。そこでおすすめなのが AvePoint Cloud Governance です。 Microsoft 365 の運用管理業務を自動化することで、管理担当者の負担や情報漏えいリスクを軽減できます。

​SharePoint と Teams の適切な連携や管理でお悩みの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。