
データ消失やランサムウェアの脅威に対応するために、大量のデータを安全かつ確実にバックアップできるソリューションを検討する中で、最終的に採用したのがAvePoint Cloud Backup for Google Workspaceでした。
この事例のポイント
- ランサムウェア・大規模災害等のリスクに備え、業務継続に欠かせないGoogle Workspace上のデータを安全に保管する方法が課題に
- AvePoint Cloud Backup for Google Workspaceを採用し、安全なクラウド上に自動的にバックアップを取ることを検証開始から2ヶ月といった短期間で実現
- 運用担当者の業務負荷軽減とともに、データ復旧リクエストに対する対応時間も約9割削減しユーザーへのサービス提供レベルが向上
データ復旧リクエストに関わる工数の9割削減とユーザーサービスレベル向上に寄与
先端情報テクノロジーを活用しリアルエステートテックを推進するrobot home
株式会社robot homeは「テクノロジーで、住宅を変え、世界を変えていく。」という経営理念のもと、不動産領域でAIやIoTといった先端技術を活用した事業を展開しています。さまざまなステークホルダーの業務を効率化する賃貸経営の自動化プラットフォーム及びスマートホーム化した賃貸住宅の開発・提供などを行っており、順調にビジネスを拡大。社内業務でも戦略的なIT投資を進めています。
毎年1TBペースで増え続けるGoogle Workspace上の重要データを安全・確実にバックアップする必要性
robot homeでは、主要な業務システムの一つとして2015年からGoogle Workspaceを活用しています。事業拡大が進むにつれてドキュメント・メールを中心に膨大なデータが蓄積され、毎年1TBものペースで増え続けているといいます。現在では総データ容量が37TBまで増大しており、データ保護やバックアップの難しさが課題となっていました。データ消失やランサムウェアの脅威に対応するために、大量のデータを安全かつ確実にバックアップできるソリューションを検討する中で、最終的に採用したのがAvePoint Cloud Backup for Google Workspaceでした。DXマネジメント部長の大木氏は背景を次のように説明します。
「Google Workspaceは自由に大量のデータを作成できますが、それらを安全かつ確実にバックアップする仕組みが不十分でした。監査・証跡管理ツールのGoogle Vaultは契約していましたが、これは管理者や法務担当者向けの情報ガバナンスのためのツールです。ランサムウェア対策や大規模災害に備えたデータセンターの分散化といったBCP対策としてのバックアップソリューションは、別途検討する必要がありました。ローカルへの大量のバックアップは現実的ではなく、自分達でクラウドバックアップを準備するのもコストやデータの転送方法の観点から容易ではありませんでした」
管理者の運用負荷を上げることなく、検証開始からわずか2ヶ月で自動データバックアップの仕組みを導入
クラウド型のバックアップソリューションを選定した際のポイントについて、DXマネジメント部 主任の高杉氏は以下のように説明します。
「いくつかのバックアップ製品を比較しましたが、まず、データが暗号化されてクラウド上に安全に保管されている点がAvePointのソリューションを採用した最も大きな理由です。他社のバックアップソリューションはオンプレミス型がほとんどで、SaaS型でクラウドにデータを保管するという点にAvePointの優位性がありました。また、業務中でもデータロックが発生せずそのままバックアップ可能なため初回のフルバックアップ時にも業務に与える影響がほとんど無いこと、そして自動で全てをバックアップ出来るため管理者の運用負荷が非常に軽いことも高く評価したポイントでした」
1ヶ月ほどの検証を経て、AvePoint Cloud Backup for Google Workspaceの採用を決定。「検証環境をそのまま本番環境に移行出来たため、スムーズに導入まで進むことが出来ました」と高杉氏は振り返ります。導入プロセスで不明点が出てきても、AvePointのサポート窓口が迅速かつ的確に対応してくれたと高く評価しており、検証開始から2ヶ月ほどで本番運用開始に至りました。

業務継続に欠かせないデータが自動バックアップされている安心感に加え、データ復旧リクエストへの対応に要する時間は9割減に
robot homeでは、Google Workspaceを社内外とのメール、ドキュメント共有等で広く利用しており、日々の業務に欠かせないツールとなっています。AvePoint Cloud Backup for Google Workspace の導入後は、業務負荷を高めることなく長期に渡るデータの保護が可能となり、大きな安心感を得ることができたと高杉氏は手応えを語ります。
「1日4回、自動でバックアップされますので、担当者の心理的負担はかなり軽減されています。また、日々のGoogle Workspaceの運用の中で、ユーザー側のオペレーションミスによって消失したデータの復旧依頼や、退職者のデータを取り出したいといった依頼がDXマネジメント部宛に来ることがあります。以前は、こうした問い合わせへの対応は対象のデータ捜索に非常に時間がかかり、半日程度は必要でした。AvePoint Cloud Backup for Google Workspace導入後は、分かりやすいユーザーインターフェースからファイルやフォルダ単位でのリストアが可能なため、ユーザーからのリストア依頼にも柔軟かつ迅速に、30分もあれば対応できるようになりました。データリストアの対応にかかる工数は、AvePoint Cloud Backup for Google Workspaceの導入前と比較すると9割近く削減できており、リストアの対応により他の業務を止めてしまうといったこともなくなりました」
今後もrobot homeはGoogle Workspaceを重要な業務システムとして利用していく計画で、AvePoint Cloud Backup for Google Workspaceを事業継続のための重要なピースと位置付けています。大木氏は次のように将来の展望を説明しています。
「高杉もコメントしたとおり、自動的にバックアップが取得されている安心感に加え、担当者の業務負荷の削減の効果も大きく感じています。AvePoint Cloud Backup for Google Workspaceにはエンドユーザー自身でデータリストアができる機能もありますので、こうした機能の社内利用も拡大し、データ復旧リクエストに対応する業務負荷をさらに軽減したいと考えています。また、他のSaaSサービスに関しても、AvePointのバックアップソリューションのカバレッジが広がってきた際は利用を検討したいと考えています」
「AvePoint Portal Managerを利用した新グループウェアの構築では、会議室等の設備・備品の予約機能やスケジュール共有など、他部署との連携強化を意識しています。部署間連携の効率化による生産性向上も期待しているポイントの一つです」と久保田氏は語ります。
さらに、ポータル内に「町長からの情報発信コーナー」を設けることを予定しており、町長から職員へのメッセージや直近の動向などが伝わりやすくなる仕組みも整えていく方針です。
新グループウェアに期待する効果や今後の展望について、久保田氏は以下のように説明しています。
「地理的特性上、職員の外出は一日がかりになることもあります。どこからでもポータルにアクセスできるようになることで、今後有効活用できるようになる時間は船の待ち時間をはじめとして、1回の外出あたり3-4時間程度はあるのではないでしょうか。多い人では年間100回くらい、石垣島の庁舎から各島に移動していますので、その場合は年間300-400時間も生み出せることになります。生み出した時間を、住民の方との対話やお問い合わせに対するレスポンスに割くことで、住民サービスの向上にも繋がると期待しています。今後TeamsやSharePointの活用が進んでくると、管理面・セキュリティ面での課題が出てくることも想定しています。その際にはAvePoint Cloud Governanceなど他のAvePointのソリューションも是非検討したいと考えています」